もう自由席に立たなくて済む! 新幹線の自由席に座るための鉄則 10選

新幹線に乗るとき、あなたは自由席に乗りますか?

中にはグリーン車やグランクラスにしか乗らない方もいるでしょうが、多くの方は指定席と自由席を使うでしょう。

その中で、一番安くてお手軽なのが自由席です。

自由席の良さといえば、

・料金が安い

・乗る列車を決めなくていい

・座る座席を自由に選べる

などがあげられます。

自由席特急券は1日有効なので、帰りの時間がはっきりしない時などにとても便利です。

でも、最大のデメリットとして挙げられるのが、

「座れる保証がない」

これに尽きると思います。コレばっかりは仕方がないというのはあるかもしれません。それが自由席であり、それ故の安さなわけですから。

でも、自由席に座る方法を習得できれば、自由席ほど使いやすいものはないですよね。

自由席を利用しているあなたも、これを読めば自由席に座れる確率が格段に上がるはずです。

指定席を愛用している人も、自由席に座る方法が分かれば指定席料金がお得になります。指定席と自由席の差額を考えたことがありますか?東京―博多間ののぞみので、指定席と自由席の差額は一人当たり1,140円にもなります。これだけあれば、おいしい駅弁の一つでも買って、優雅な旅を楽しめますよね。

今回は、自由席に座る方法を、理論的にわかりやすく徹底解説していきます。

列車選びで座れるか確率は上がる

さて、「自由席に座る方法」を紹介していく訳ですが、最初に大切なことは列車の選び方です。 新幹線に乗るとき、必ず列車の時間を調べますよね。「自由席に乗るんだし、時間なんて決めないで駅に行くわ!」って人でも、さすがに改札口の上にある電光掲示板で時間を調べるんじゃないですか?

そこであなたはいくつかの列車の中から乗る列車を決めるわけですが、実は、その時点で混んでいる列車と混んでいない列車の見分けがつくんです。これをマスターするだけで、自由席に座れる確率は各段に上がります。

「〇時〇〇分 (列車名)〇〇号 □□行」

電光掲示板に表示される情報のうち、まず注目するべきはこの部分だけ。ただの無機質な情報に見えてもこれからご説明すること知っているのと知らないのとでは大違いです!

ついつい使っちゃう〇〇分発は混んでいる

新幹線に乗る時間を決めるとき、だれしも「〇時頃の新幹線がいいなー」と言って、時刻表を調べますよね。そこでちょうどいい時刻の「〇時00分発」や「〇時30分発」の新幹線があったら、その列車に乗りたくなりますよね。だって覚えやすいし…

でもそれこそが混む列車の定番。自分が覚えやすいということは、誰もが覚えやすい。つまり人気列車なんです。

ちょっと極端な例をご紹介しましょう。東海道新幹線の下り始発列車は東京駅6時00分発、のぞみ1号です。朝早くから出かけようと思う人は皆この列車に乗ろうとします。もちろんこの列車、とても混みます。特に土曜日と月曜日には、観光客や出張に向かうサラリーマン、さらには単身赴任地へ帰るサラリーマンでごった返します。

でも、時刻表をよく見ると、混みやすい土曜日と月曜日には、6時06分発、臨時ののぞみが運転されているんです。もうお分かりかと思いますが、この列車、空いてます。

しかも方法はこれだけではありません。始発よりも前の列車を狙うのです。

東京から乗ろうという固定概念を外してください。山手線で品川に行きましょう。すると、品川6時00分発、のぞみ99号があります。この列車、当然ながら東京からの始発列車よりも先に名古屋や京都、新大阪に到着します。

混雑度は行先を見ればわかる!!

発車時刻の次は行先に注目しましょう。同じ方面に向かう新幹線であっても、運転される区間は様々です。

例えば、東海道新幹線ののぞみであっても、東京~新大阪間の列車や、東京~広島間、東京~博多間など、走る距離はバラバラです。

もしも、東京から新大阪に行きたいだけであれば、どの列車に乗っても変わりませんよね、、、とはならないわけです。

新大阪行には、名古屋、京都、新大阪の3駅に行きたい人しか基本的には乗っていません。しかし、博多行だとどうでしょう。新大阪までの各駅以外にも、新神戸や岡山、広島、博多など、新大阪よりも遠くへ行きたい人が乗るので、当然利用したい人の数は増えます。

自分の行きたい駅よりも遠くへ行きすぎる新幹線に乗るのは、自由席に座りたい人へはおすすめしません。しかも、寝過ごした時の被害も最小限に抑えられますよね。

また、東京へ帰るときも一緒です。始発があれば始発を狙いましょう。京都などの始発がない駅から乗車するときには、なるべく近くの駅を始発とする新幹線(京都の場合は新大阪始発)を選ぶといいでしょう。これらを調べるには、時刻表を開ける必要がありますがね。

あえて長距離列車を選ぶべし!!??

さて、先ほどとは真逆の説明をしましょう。先ほどの理論で、あるケースについて考えてみればわかります。京都から東京まで帰りたいとき、先ほどの理論で行くと、狙うは新大阪始発の東京行です。でも、GWの最終日など、めちゃめちゃ混んでる日に座れるとは思えないですよね。始発で席がすべて埋まってしまう場合、先ほどの理論は無効なんです。

じゃあどうすればいいか。ここで一つ逆転の発想をしましょう。自由席が満席の状態で到着することが分かっているなら、その先で座れる可能性にかけましょう。

もしも、博多や広島から来たのぞみに乗れば、その先の名古屋で大勢降りる人がいますから、座れる可能性が十分にあります。逆に、新大阪から来たのぞみに乗っても、名古屋で降りる人はそう多くありません。

乗った駅から座れる可能性にかけるか。その先で座れる可能性かけるか。それはあなた次第です。本数が多ければ、一本様子を見てみるのもありですね。

ひかりのほうがのぞみがある

東京から新大阪に行くのに使う新幹線は「のぞみ」だと思っていませんか?でも意外とひかりだって速いんです。

時刻表をよく調べると、ひかりの停車駅というのはとても個性豊か、悪く言えばバラッバラで統一性がありません!

そもそも「ひかり」というのは、各駅に停まる「こだま」より速いけど、「のぞみ」が通過する駅にも止まる速達列車です。要は速達列車なんです。しかし、のぞみが有名なったことで、「ひかり=遅い」というイメージが定着してしまいました。そこに目をつけると、空いてるのに速い列車に巡りあえるんです。

同じ「ひかり」にもいろんなタイプがあります。中には、新横浜~名古屋間で1駅しか停車しないものもあるということ、ご存じでしたか?そうなると、東京~名古屋間でのぞみとの所要時間の差はわずか5分です。たった5分であればのぞみにこだわる必要はありませんよね。

東北新幹線の車両はサイズが違う

さて、ここまで東海道山陽新幹線の話ばかりをしてきたわけですが、ここでひとつ、東北新幹線のお話。

東北新幹線を走る列車は主に「はやぶさ」「こまち」「やまびこ」「つばさ」「なすの」です。そのうち前者の2つは全車指定席で自由席が連結されていないので今回の話題からは外しましょう。さて、残り3つのうち、極力避けたほうがいい列車があります。ハイ、ずばり「つばさ」です。

つばさというのは東京と山形、新庄を結ぶ新幹線なわけですが、山形方面へ行く用事があるとき以外の利用はやめましょう。というのも山形新幹線、「ミニ新幹線」と呼ばれるものなので、車体が他の新幹線よりも小さいんです。通常の新幹線であれば1列にA~Eまでの5席が並んでいますが、つばさに至っては4席しかありません。さらに、車体の長さも他の新幹線より短いので座席数がめちゃめちゃ少ないんです。

これでお客さんが少ないならいいんですが、山形新幹線というのは結構お客さん多いんですよ。平日はもちろん、GWやお盆ともなれば満員です。設備上のネックが多く、列車の本数も増やしにくいので、常に混んでいます。

自由席に座りたいのであれば、つばさの自由席はやめておくのが無難でしょう。多くのつばさは、東北新幹線内ではやまびこと連結して走っているので、そちらを利用すればOKです。

繁忙期の最終新幹線は、、、

仕事のキリが悪かったり、友人と遊んでいたり、酒の席が盛り上がったり… ついつい帰るのが遅くなってしまって、気づけば最終の新幹線ギリギリの時間… なんてこと、ありますよね。でも、最終の新幹線は避けたほうがよさそうです。

都市圏に住んでいる方なら一度は終電に乗ったことがあると思いますが、結構混んでますよね。あれと同じだと思ってください。ここで「じゃあ上りの最終なら大丈夫だね」という発想。新幹線で混みやすいのが夜の上りです。下りが混まないというわけではありませんが、東京行の最終新幹線のというのは大抵他の列車より若干混みます。

しかし、ここで一番大切なことはそこではありません。問題はGWやお盆といった繁忙期です。この時期に上り最終新幹線の自由席に乗ろうとすることは絶対にオススメしません。特に連休最終日に1日前。この日の最終が一番混みます。みんな沢山遊んで最終日は自宅でゆっくりしたいんでしょうね。考えることは皆同じ。でも他の新幹線の「混んでいる」とはスケールが違います。桁外れです。

簡単に状況を説明します。まず、自由席の車両に入れません。つまり、通路やデッキまですし詰め状態。地方都市の通勤ラッシュぐらいには混みます。さらに指定席の通路やデッキにも人はあふれかえります。若者が一人で旅行するなら構いませんが、家族やグループでの旅行で最終新幹線に乗ると、はぐれる可能性があることはもちろん、乗れない可能性が否定できません。ましてや東京までずーっと立ちっぱなし。旅行の後味最悪ですよね。

じゃあどうすればいいのか。この本のタイトルをガン無視して一言申し上げます。

「そういう列車に乗りたい時は指定席を取りましょう。」

ちなみにですが、可能なのであれば自由席から遠い指定席を取りましょう。自由席と隣接している号車だと、自由席の乗客がなだれ込んでくるため、自分の座席にたどり着けないことがありますからね。

列車が決まったら次はこれ!!

さて、ここまでは空いている列車の選び方をご紹介してきました。しかし、急いでるときなどは直ぐに発車する列車に乗りたいですよね。そこで、ここからは座りやすい乗車口、乗り方についてご紹介します。

「え、自由席なんてどこ並んでも大して変わんないでしょ?」

と思った方、甘い。

確かに、自由席の乗車口にはどこも同じぐらいの列ができていますよね。もしも、まったく同じ人数が各乗車口に並んでいたとしても、実は座れる確率は乗車口によって異なります。

空いてる号車は決まってる

新幹線の車内にトイレや洗面台、乗務員室や多目的室がありますね。当然、あれらの設備が搭載されている分、1両あたりの座席数というのは減ります。

で、大事なのはここから。あの設備はすべての車両ではなく、一部の車両についています。だから、号車によって座席数が全然違うんです。

例えば東海道新幹線の1号車。ここには運転席とトイレなどが付いているので、13列×5席の65席あります。対してお隣の2号車。何も付いておらず、1両丸々座席なので、20列×5席で100席あります。乗車口の列の長さが同じであっても、座席数が多いほうが座れる確率は上がりますよね。

最後に、座席数が多い車両の見分け方をご紹介しましょう。「何系が何号車と何号車と…で、何々新幹線は何号車と…」なんてこと覚える必要ありません。簡単です。

「偶数号車は座席が多い。」

こう覚えてください。

多少の例外はもちろんありますが、新幹線のみならず、在来線を含む鉄道車両というのは大抵奇数号車に付属設備を設けます。そのため、自然と偶数号車の方が座席の数が増えるのです。

これは先ほど紹介した東海道新幹線だけではなく、東北新幹線や北陸新幹線を含むほぼすべての新幹線において言えることなので、覚えておくと非常に便利でしょう。

当たり前ですが、偶数奇数にかかわらず、最後尾の車両も運転席があって座席数がかなり少ないので覚えておいてくださいね。

階段からは離れたほうがいい

さて、先述した通り、オススメは偶数号車です。でも、各号車にドアは2つずつありますよね。どっちに並んだほうがいいか…って悩むことあると思います。

そんな時には階段から遠い乗車口に並びましょう。ホームに上がってきた人は基本的に階段の近くにある乗車口に並びます。遠くに行くのは大変ですからね。なので、若干ではあるものの、階段から遠い乗車口の方が空いています。

でも、ここまでは誰でも思いつくこと。これは逆も同様なんです。

新幹線から降りるとき、車両の前と後ろ、どちらのドアから降りるかを考えた時、基本的には近いほうのドアを使いますよね。でも、サラリーマンなどでその区間を使い慣れている人ならどうでしょう。階段が近いほうのドアを意図的に選ぶと思いませんか?

そのため、階段寄りのドアは降りるのに時間がかかり、乗り始めも遅くなります。対して階段から遠いドアは、早めにお客さんが降り終わるので、先に車内に入ることができます。そうなれば、また少し座れる確率が上がります。休日よりもサラリーマンの利用が多い平日の方がこの差は出やすいので、平日によく使う人は覚えておくとお得ですね。

自由席は1~3号車だけじゃない

新幹線の自由席は「1号車~3号車」というのが定番ですが、必ずそうなっているわけではありません。時間帯や停車駅などが考慮され、自由席の両数というのは列車によってバラバラです。ですので、必ず改札上の電光掲示板で自由席の号車を確認しましょう。

列車によっては2桁台の号車にも大量の自由席を設けている場合があります。何も見ないで1~3号車に行く人も多いので、追加設定されている自由席は他に比べて空いている場合が多いです。

ここで、東北新幹線に関する情報です。

「やまびこ」や「なすの」でも、12号車以降に自由席が設定される場合があります。特に通勤ラッシュの時間帯に多く設定されますが、12号車以降に連結される車両は、先述した「つばさ」と同じようなタイプの車両です。

現在の東北新幹線では11より大きい号車番号を使う号車は、例外なく一回り小さい車両が使われるので、12号車以降は座席が少ないことを覚えておきましょう。ちなみに、11号車は必ずグリーン車なので、自由席になることはありません。

デッキに立つのは座りたくない人がすること

さて、最後に座れなった時のお話です。自由席に座れなかった人というのは大抵デッキに立っています。次の駅で降りる場合や、別に座らなくてもいいと思っている場合はそれでもいいかもしれません。

しかし、次の駅で座りたいと思うのであればデッキにいるのはNGです。車両の真ん中に付近で立っていましょう。すると、駅に着く前に身支度を始める人が目につくので、その人の席の近くに立っていれば、その人が降りたところで座ることができます。また、車両の中心にいれば、新しく乗ってくるお客さんや、デッキに立っているお客さんよりも先に座席に座ることができるので、自分の好みにあった座席を選べるかもしれません。

もし、次の駅まで時間がかかるようであれば、しばらくデッキで壁にもたれて、停車駅が近づいたら車両の中央部に移動しましょう。

さいごに

さて、ここまで説明してきたことを実行すれば、発車5分前にホームに行ったとしても、よっぽどのことがない限り自由席に座ることができます。

所詮はたった数十分、数時間立っていれば解決すること、指定席料金を支払えば解決さることかもしれません。しかし、人間は頭を使えばいろいろなことができます。あなたが持っている脳を使うことでも解決できることです。いっそのこと、ゲーム感覚で自由席の座席を狙ってみるのはいかがですか?

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