JR北海道に新しい自動券売機「話せる券売機」が登場

JR北海道は2019年1月7日から、オペレーターと会話しながら切符の購入することが可能な新しい自動券売機「話せる券売機」を試験的に導入すると発表しました。券売機にカメラやマイク、スピーカーを設置することでオペレーターと会話が可能で、従来は友人のみどりの窓口でしか購入できなかった、証明書を要する切符についても券売機で購入することが可能になるということです。 

これによって、みどりの窓口の混雑緩和を図ると共に、券売機の操作に不慣れな利用客も、気軽に券売機を利用できるようにするということです。  

導入対象となる駅

2019年1月7日…南千歳駅、千歳駅に各1台 

2019年2月以降…島松駅、北広島駅に各1台

2019年3月以降…札幌駅東口に2台

稼働時間

オペレーターによる対応は8時30分~19時00分で、その他の時間は通常の券売機として利用できるようになります。

取り扱い範囲

従来の指定席券売機でも対応できた、近距離切符・乗車券・特急券・指定席券・えきねっとの受け取りに加え、オペレーターを呼び出すことで、通学証明書の確認が必要な通学定期券の購入。

今後、オペレーターの呼び出しを必要とする機能として、学割証・身体障害者手帳などの公共割引を適応させた乗車券の購入、ジパング倶楽部・大人の休日倶楽部などの会員割引、切符の払い戻しができるように、順次機能拡大を図っていく予定だということです。

なお、KitacaなどのICカードへのチャージ機能も順次追加していく予定です。

JR西日本の「みどりの券売機プラス」に近い機能

今回導入される「話せる券売機」は、JR西日本が導入している「みどりの券売機プラス」にかなり似たものがあります。これまで、JR北海道はJR東日本が実施している様々な取り組みやシステムを真似て導入することが多くありました。特にインターネット切符予約システムの「えきねっと」は、完全にJR東日本のシステムを利用している形です。

その点、今回のようにJR西日本のシステムを真似るというケースは非常に珍しく、あまり例がありません。

今回最初に導入される駅が札幌や新千歳空港といった混雑の激しい駅ではなく、千歳や南千歳、島牧、北広島となったことや、サービス開始時に利用できる新しい機能が通学定期券の購入に限られているところからすると、3月末から4月頭にかけて、通学でJRを利用している学生の通学定期券発行をよりスムーズに行いたいという考えを読み取ることができます。

特に千歳や島牧、北広島の各駅は学生の利用者が多く、これからのシーズンでみどりの窓口が混雑することが予想されます。駅員の負担軽減や、利用客の待ち時間削減が大きな目的となっていることでしょう。

また、今後各種割引の乗車券を券売機で購入できるようになるというのは、私のような学生にとってはとてもうれしい機能です。北海道内をJRで移動しようとすると、移動距離が100㎞を超えるケースが少なくなく、そのたびに駅の友人窓口に並ばなければならないのは正直面倒です。そこを解消できるのであれば、とても便利でしょう。

注目機能は「払い戻し」

私が今回の「話せる券売機」に一番期待しているのが払い戻し機能です。サービス開始時には利用できないということですが、今後追加していく予定の機能となります。

なぜこの「払い戻し」に注目したのか。

北海道は、気象条件などによる列車の運休、遅れが多く、特に冬場は多くの列車が運休します。そんな時、特急券の払い戻しや指定席の変更などのために駅窓口に長蛇の列ができる光景を何度も目にしてきました。そんな時に券売機で払い戻しができるようになれば、かなりスムーズに処理を終えることができます。

今後に強く期待

今回の発表では、導入されるのは5駅6台にとどまるということでしたが、この試験導入が成功した暁には、道内の各駅に配備が進めれられていくものと思われます。

JR北海道管内でも、みどりの窓口の混雑が慢性化している新千歳空港や旭川、釧路、函館、登別などにも、この「話せる券売機」が導入され、窓口の混雑緩和に大きく貢献してくれることに期待したいと思います。

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